アドセンス剥奪から返金に成功する

Google GoogleAdsense アドセンス狩り 広告 収益


 さて、今回の「グーグルによって一方的に奪われたカネを取り戻した方法」ということだが、裁判に訴えた人もいることはご存知の人もいるかも知れない。

 それはアメリカでの話だ。

 その人物も、やはりアカウントは復活しなかったようだが、その人の場合、人気のプログで70万円ほどを取り戻したらしい。


 グーグルは規約をタテにして一方的にアカウントの停止をする。

 この時、まだ支払われていない報酬も没収される。
 メールひとつで一切の音沙汰がなくなってしまう。
 「異議申し立てが一度だけできる」などと言われているが機械から自動で返事があるだけのふざけたものだ。

 返金させるために裁判に訴えた人がいたという話だ。



 今回、しかし私の場合は裁判をしたわけではない。

 ただ「公取委」に申告しただけだ。

 公正取引委員会。日本の行政庁だ。


 今回、公取委から正式な書類が書留で来て、今回の行政処分の申し立ての結果について最終的な報告がされた。

 その結果は、「公取委は俺が出した情報だけでは独占禁止法に抵触するか判別できかねなかった」ということだった。
 
 そうして、「措置しなかった」ということになった。
 「措置」とはグーグルに是正勧告をするなどの強制力のあることを言う。

 なんとも腰砕けな結果で不満はあるが仕方がない。
 日本の行政はグーグルをしつけられるほど強くはないということか。



 あるいはこれは私の言い方が足りなかったか、提出した情報が少なかったということになる。

 グーグルの規約などどっかからコピーと印刷でもして送ったらよかったかも知れない。

 しかしアドセンスが停止されてしまうと管理画面さえ見れなくなる。そうなれば規約どころの騒ぎではない。いくら没収されたかさえ分からなくなってしまう。
 アドセンスの勝手な規約にしても別なところから持ってくる必要があるだろう。


 だが私が公取委に申告し、グーグルのやり方の問題提起をしたことは決して無駄ではなかった。
 返金がされたのだ。

 この申し立てをしたことでアカウントの剥奪後、私から一方的に奪われていた収益金は返却され、グーグルから返金、振り込まれたからだ。

 普通ならそのまま自然消滅してしまったものが、公取委に申告したことでグーグルは返金してきた。


 二回に分けて振り込まれたのだが、これは当月分と、それまで「不正なクリック」として勝手にグーグルが除外していたものが戻されたのだと思われる。

 それが総計して15万円だった。

 



 まず間違いなくグーグルは公取委から事情聴取を受けたに違いない。

 私は申告する時、わざわざ自分のアドセンスのアカウント番号まで公取委に申告している。

 そこまでの身バレをした上で公取委に不当な扱いであることを説明している。グーグルのやり方は不公正で違法なやり方なのだ、と。

 公取委の窓口には、最近の働き方改革の影響でフリーランスの扱われ方、不公正な取引を申し立てる窓口ができている。
 ちゃんと行政として監視の目はあるのだ。


 それでグーグルはどうしたか。
 彼らは逃げた。

 どうやらウヤムヤにできると思ったのだろう、とりあえずグーグルはこれまでのカネだけは返金した。

 これが本記事の核心ということになるのかも知れない。



 アドセンスが剥奪されればアカウントも無効になりこれまでの収益も没収されるのが普通だ。

 ほとんどのブログでは泣き寝入りの状態だと聞く。

 しかし公取委に申告し、これが不当な不正競争であり、「独占的な地位を利用した不当な契約によるやり方である」として申告すれば、公取委は必ずグーグルに問い合わせてくれる。

 それはただの事実関係の問い合わせだったかも知れない。
 しかしその効果は歴然としている。

 アカウントは復活することはなかったが、カネは返ってきたのだ。



 これは、グーグル自身が独占禁止法違反スレスレのことをやっていると自覚しているからこそだろう。

 また公取委がメディアのインタビューでグーグルの名前を出したこともある。
 これ以上目をつけられてはたまらないというわけだ。



 結局、公取委から正式な問い合わせがあったことによって私のカネは返金された。

 これが以前から私が別ブログで言っていた「誰でも考え付くこと」ということ、本記事はその顛末、ここに「ネタばらし」ということになる。


 公取委に対し、グーグルによる異常であまりに不正な取引慣行があることについて抗議すればいい。
 そうすれば少なくとも奪われたカネは戻ってくる可能性があるということだ。

 これが「泣き寝入りしない方法」ということになる。



 結局、半年ぐらいの時間はかかったのだが、先日、公取委から結果の通知が来た。

 グーグルはカネを返金もしており、「私に現在では実害はない」とか色々と言ったのだろう。
 私は「グーグルが剥奪したアカウントを復活させるべきである」と二回目の報告を行った。参考にこれを掲載する。

 しかし私の受けた損害に対する対応としては「独占禁止法違反とまで言うには情報が足りない」として公取委による「措置」は見送られた。

 この「措置」とは、グーグルに対して是正命令なり勧告をすることに当たる。


 それはグーグルがこれまでのやり方を変えるということになるが、どうしても連中は変えたくないのだろう。



 公取委には以下のようなページがある。

独占禁止法第45条第1項の規定に基づく報告の内容入力


 ここに書いて申し立てをすればいい。ネットでできる。
 私が入力した例を参考までに紹介する。下のフォーム欄にそれぞれ対応した記述だ。

1.独占禁止法に違反すると思われる行為を行っている事業者又は事業者団体(違反被疑行為者)
[必須](1) 

対象となる事業者が複数の場合は,主な事業者名及び所在地を1字空けてそれぞれ記入してください。
記入できない事業者については分かる範囲で後記「3.違反被疑行為者等の概要」欄に記入してください。

(2) 
2.独占禁止法に違反すると思われる行為の具体的な内容
[必須] 

以下の項目を参考に,事実関係を分かる範囲で記入してください。
併せて証拠となるものがあれば,次のページで添付できますので,添付してください。
ア いつ(違反被疑行為の日時)
イ どこで(違反被疑行為の場所)
ウ だれが(違反被疑行為者,直接関係者の氏名。例えば価格協定の会合出席者,○○市指名業者。)
エ だれと共に(共同行為者)
オ だれに対して(違反被疑行為による被害者,相手方)
カ 何をしたか
キ いかなる方法で
ク なぜ
ケ 独占禁止法第何条に違反していると思われるか
コ その他(談合のルール 等)

 
3.違反被疑行為者等の概要
 

違反被疑行為者のシェア,営業品目,営業内容等 (事業者団体の場合は構成事業者の名称,所在地,会員数,会員名 等)

4.業界の概況等

次の項目について分かる範囲で記入してください。
ア 違反被疑行為の対象となっている商品の用途,流通経路の概況
イ 違反被疑行為者の属する業界の状況
ウ その他参考となる事項

 
5.報告者の氏名(又は名称)及び住所(通知の送付先)
匿名でも報告をすることはできますが,措置結果の通知の送付を希望する場合は,(1)から(3)を記入してください。
(1) 
(2)
(3)

郵便番号

  -   

住所

 
6.報告者の連絡先(公正取引委員会から連絡しても良い連絡先)
(1)連絡先電話番号  -    -   
(2) 
7.報告者と違反被疑行為者との関係
 

取引内容,年間取引高,取引依存度,取引年数等

8.備考
 


1.独占禁止法に違反すると思われる行為を行っている事業者又は事業者団体(違反被疑行為者)
(1)
グーグル合同会社
(2)
〒150-0002
東京都渋谷区渋谷3丁目21番3号渋谷ストリーム


2.独占禁止法に違反すると思われる行為の具体的な内容
ア いつ(違反被疑行為の日時)
 2021/xx/xxより
※ 2021/xx/xx、不当に不払いとなった収益の返還がされたが、当方の契約アカウントの回復は現在もされていない。当方の剥奪されたアカウントは回復されねばならない。

イ どこで(違反被疑行為の場所)
 インターネット上におけるサイトでの収益場所
※ 主なドメイン ここにサイトのURLを書く

ウ だれが(違反被疑行為者)
 当方と契約したグーグル合同会社

エ だれと共に(共同行為者)
 グーグルアメリカ本社

オ だれに対して(違反被疑行為の被害者)
 私の名前 住所
 電話番号
※ 当方のグーグル社との契約者番号 pub-6xxxxxxxxxxxxxxx0

カ 何をしたか
 グーグル社はネットクリック広告配信における9割近い独占的な地位を利用し、説明をせずに契約を一方的に解消(アカウントの剥奪)した。

キ いかなる方法で
 アカウントの剥奪行為

ク なぜ
 グーグル社は詳細な説明をせず、当方はX/XXに以下のメールを受取った(抜粋)。

>このたびお客様のアカウント(パブリッシャー コード: pub-6xxxxxxxxxxxxxxx0)
>で無効なトラフィックまたはアクティビティが検出されたため、アカウントを停
>止させていただきました。これにより、AdSense を利用するすべてのサービス(
>AdMob や YouTube など)での広告配信と収益化の機能も無効となります。

ケ 独占禁止法第何条に違反していると思われるか
 支配的地位を利用し、当方の収益機会を侵害し、一方的な契約の打ち切りは独占禁止法に違反する。
※ グーグル社は上記のメールで、「無効なトラフィックを検出した」と述べており、収益からこれを除外することもしている。よって当方のアカウントを剥奪したことは矛盾であり理由がない。

コ その他
 これは一方的で不当な行為であり、対等の契約締結関係で許されるものではない。
 グーグルは契約や規約を理由にするが、当方に対して多大な労力を要求しておきながら、理由なくアカウントを剥奪したことは不当であり、いかに契約であろうと恣意的に一方が不利になる契約は許されない。

※この決定にはグーグル社に審査請求できるとされていたため、X/XX XX時XX分に申立を行ったところ(XX文字)、X/XX XX時XX分に回答が送信された。
 これは機械による自動応答でしかく、審査などないことは明白である。
 つまりグーグル社は明らかに恣意的にアカウントを剥奪しており、こうした行為を常套手段として自身のネット広告事業から不当な利益を得ていると考えられる。独占禁止法違反である。

 
3.違反被疑行為者等の概要
 グーグル社はネット広告の配信を仲介し、インターネット上の記事に広告を配信させることで利益を得る情報通信業を営んでいる。
 当方はグーグル社の「コンテンツの作成に注力しましょう」という勧誘を受け、記事作成に広告を配信し収益を得る契約を結んだ。
 それは当方がネット広告事業を行う契約をグーグル社と結んだことを意味する。

 しかし、このために当方はコンテンツの作成だけに注力できたことはなく、当方は記事へのアクセスを監視し管理することが常時求められ、報告の義務があるとされた。
 そのため当方は誠意をもってほぼ休みなく1年以上にわたりアクセスを監視するという役務を無償で提供してきたが、これに報酬は支払われることはない。

 つまり、当方はグーグル社との契約の下で広告事業を継続して行うことを前提に無償の役務提供を含めた協力関係を認容してきたものに他ならない。


4.業界の概況等
ア 違反被疑行為の対象となっている商品の用途,流通経路の概況
 グーグル社が販売しているのはネット広告の配信枠であり、間接的に当方はこの枠を通じて広告宣伝を流して収益事業を行っている。

イ 違反被疑行為者の属する業界の状況
 ネット広告業界は、ほぼグーグル社の独占状態が続いており、類似する業者のシェアはほとんどない。
 このようなグーグル社の市場の独占のため、各社はグーグル社と比べて僅かの報酬割り当てしか行わず、市場の歪みは看過できないほどの社会問題である。
 これまでの公取委の対応は怠慢といわざるを得ない。

ウ その他参考となる事項
 グーグル社は、広告配信やネット広告の健全性を維持することをAIなどにより自動で行っているとしているが、その内容が当方に開示されることはない。
 また、グーグル社は広告への不正クリックを検知し疑いのある収益分を除外しながら、当方に告知したように「無効なトラフィックまたはアクティビティが検出されたため、アカウントを停止した」などと、矛盾した運用を行っている。
 これは詐欺的なものといわざるを得ず、これまで当方が対応してきたグーグル社のサイト管理の要求には対価が全く支払われてないことからも、アカウントの剥奪は不当で違法なものである。

 すなわち、グーグル社は当方の広告収益分から彼らが検知した不正の疑いのある分を当方との契約によって除外しており、当方もまたグーグル社との契約の下で広告事業を継続して行うことを前提にこの監視と報告に無償で協力を行ってきた。よってアカウントの剥奪という契約関係の解消は、当方に将来的な損害を負わせる不当なものである。

 グーグル社によるこのような行為が常態化していることは明白な事実であり、極めて異常である。本邦の商慣行からしても、また、公正で対等であるべき商取引の契約関係としても、一方的で支配的な地位を利用した不当で違法なものである。


7.報告者と違反被疑行為者との関係
取引内容
 広告の配信と、それに伴う無償でのサイトアクセス監視
年間取引高
 メインサイトを含む、年間総セッション数XXXXXX
取引依存度
 ほぼ100パーセント
取引年数等
 X年弱

メインサイトにおける記事数約XXX記事(記事当たり文字数平均XXX)


8.備考
 公取委はグーグル社の行為について厳しく調査すべきである。
 その具体的な活動内容や人員の割り当て、管理の仕組みについて開示させるべきである。
 こうしたことが全て非開示のままで、あたかも事業として合理的で公正なことが行われているとすることはできない。もはや詐欺的な実態があるといわざるを得ない。

 なお、当方は示談金として慰謝料を含め、金1千万円の支払いがあればグーグル社との示談に応じる。
 これはグーグル社がアカウントを再取得することはできないとしているように、「未来永劫インターネット広告事業から締め出す」ということへの対価である。




 以上が私の申し立てとその内容だ。
 参考になればと思うがそのままコピペするのはお勧めできない。
 公取委からこのフォームはグーグルに渡る。その文書が同じでは無視を決め込む可能性もあるだろう。
 オリジナルの文書を使わなければ効果はないと思う。
 参考例は私の申し立ての趣旨を汲み取る程度に考えて欲しい。

 被害に遭った誰しもが言うことだがグーグルのやり方はあまりに独善的で一方的だ。

 もしそう思うなら、これは独占禁止法違反に値する。
 公取委に申告し、是正措置をしてもらうよう要求するのは国民の権利だ。

 ネットで見ればわかるだろうがどこもたいていは泣き寝入りだ。
 奪われたカネは戻ってこないままだ。
 我々は何のために税金を払っているのか。


 結局、グーグルは少なくとも返金だけはして突っ込まれないようにしたということ。

 もっとこのおかしな独占企業の勝手な行動については問題を提起し、多くの人が公取委を動かしたらいいと私は思う。

 私なりの報告でしかないが参考になればさいわいだ。
 あくまで自己責任で願いたい。

 また、もう少し書き方を変えたり違うことを申し立てればアカウントの復活もされたのかも知れないことは付け加えておく。


 健闘を祈る。



 なお、こうした情報提供など、私も広告収入を得ることでこのサイトを運用していることは言うまでもない。ご理解を賜りたい。